注文住宅は、「え!こんな細かいところまで決めるの?」というところまで決めていきます。
特に、私がお願いした工務店には、いわゆる「標準」と呼ばれるものが少なく、巾木(壁と床の境目を仕切る見切り材)の色や材質などの仕様までも、自分たちで選択しました。
そういう細かいひとつひとつのことを、打ち合わせなどで決めていくのですが、ここで多いトラブルは
施主「ここはこういうふうにしてくださいと言いましたよね?」
建築会社「え!聞いていません」
という注文住宅における「言った言わない」トラブルです。
私たちもこの注文住宅での「言った言わない」トラブルは多いと聞いていたので、家づくり中は対策をとるようにしていました。
今回は、注文住宅で「言った言わない」トラブルを避けるために、どのような対策をとったのかご紹介します!
注文住宅の「言った言わない」トラブルはどういった時に起きやすい?
注文住宅の「言った言わない」トラブルはどういった時に起きやすいのでしょうか。
それは「履歴を取ってない時」いわゆる「証拠がない時」と、「見解の相違」によるものが多いと思います。
履歴をとっていない時というのは、単純に口頭のみのやり取りになってしまうため、双方の記憶が違う場合、証拠がありませんので、注文住宅の「言った言わない」トラブルになります。
また、打ち合わせメモなどをちゃんと残していても、見解の相違があった場合も、発覚が遅くなった場合、訂正効かず、注文住宅の「言った言わない」トラブルにつながることがあります。
実際、注文住宅での「言った言わない」トラブルにつながるシーンを体験談とともにお話しします。
シーン①契約前
打合せの最中は、メモをとるなど対策をすると思うのですが、契約前はそういった対策をしていない場合が多いので、特に注意が必要です。
契約の前に、値引いてもらった箇所やサービスしてもらったことがあったりします。
例えばそれが、契約後に反映されていないことが発覚したとします。
相手方が記憶していた場合は、「あ!そうでしたね!」と、ただの書類の訂正し忘れで解決できますが、しかしこれが、「え!そんなこと言いましたっけ?」となった場合、「言った言わない」トラブルになる可能性もありえますね。
シーン②変更に変更を重ねた時
注文住宅あるあるなのが、1度変更したところを、再度変更するというパターン。
その結果、書類に変更を反映し忘れる可能性も高くなります。
その発覚が遅くなればなるほど、建築会社側も、自分自身も「あれ?どっちだったかな?」と記憶が混乱しがちです。
その結果、「言った言わない」トラブルに発展する可能性もありえます。
シーン③電話などの口頭のみだった時
至急の確認や連絡などを、電話など口頭のみで伝えてしまったり、了承することはありませんか?
口頭のみだと、記録に残りませんので、大変危険です。
また、電話などでの口頭のみでのやり取りは、建築会社側と施主の間に、見解の相違が生じやすいです。
実際、私たちは、コンセントの位置に関することで、見解の相違がありました。
建築会社「コンセントの位置は、床から45cmでしたよね?」
私「そうです!」
この会話で、どこで食い違ったのでしょうか?
私たちは、床からコンセントの下の部分が45cmの場所を指定したつもりでした。
しかし、工務店側は、床からコンセントの上の部分が45cmの場所だと思ったのです。
どちらも床から45cmなので、双方が言っていることは間違っていません。
これが対面であれば、例えば相手が資料に書き込みをした時点で、目で見て確認することできますので、「あれ?」となりますよね。
ですが、口頭だとその確認ができないので、発覚するのが遅くなります。
さらに、いざ発覚した時、口頭のみだった場合、証拠となるようなメモは残っておらず、「上の部分か下の部分か」なんていう細かい会話の内容まで、双方が記憶していることはなかなか難しいです。
こうして「言った言わない」トラブルに発展してしまうというのは、注文住宅を建築中は珍しいことではありません。
注文住宅で「言った言わない」トラブルを避けるために私が実践したこと
注文住宅の「言った言わない」トラブルが起きやすいシーンについてお話ししてきました。
次は、注文住宅の「言った言わない」トラブルを避けるために、私が実践したことをお話しします。
- 打ち合わせ記録は自分でつけて最後に確認する
- 次の打ち合わせの時に前回の復習をする
- 電話でのやりとりは基本的にNGにしてどうしてもの場合後からメールを送る
実践したこと①打ち合わせ記録は自分でつけて最後に確認する
これはよく言われていることですが、「打ち合わせ議事録」は、必ず残すことです!
私がさらにこだわったのが、その議事録は自分で書くこと。
さらに、自分の書いた議事録を、コピーをとって建築会社側に渡すようにしていました。
なぜ自分で書いた議事録が良いかというと、相手方(建築会社)は建築のプロですので
「これは当たり前だから書かなくていいか」
と書き込みが簡略化されている場合が多いのです。
こちらは素人なので、「当たり前がわからない」場合もあります。
そういった時に後から確認しようと思ってメモを見ても、記載されていないなんてことがあったりすると、自分が困ります。
ですから、「打ち合わせ議事録」は、自分で書くことをおススメします^^
打ち合わせの終わりには、今日の変更点を自分の議事録を読んで、相手方と確認していました。
「私のメモで抜けてるところとか、私がなにか勘違いしているとこないですかね?」
と言えば、そんなに嫌な印象は与えないのではないでしょうか?
実際にここで、見解の相違や営業さんのメモの記入漏れなども発覚したことがあります。
これが確認されないままだったら、「言った言わない」トラブルに発展していたと思います。
あと、忘れがちなのが、契約前からちゃんとメモは残すことです。
特に契約直前は念入りに相手方との確認作業を進めましょう。
契約してしまった後で、メモなどの証拠もない場合、それこそ「言った言わない」トラブルに発展しやすいうえ、変更するのはなかなか難しくなります。
実践したこと②次の打ち合わせの時に前回の復習をする
私は、打ち合わせの前に、前回の復習をしていました。
私たちの設計士さんは、変更した間取りや仕様を更新した形の書面を、次の打合せの時に渡してくれていました。
私たちは、毎回それに沿って、前回の変更点などを確認していました。
打合せの前に、前回の変更点が反映されてた書類をもとに、施主と建築会社の双方が確認することで、ダブルチェックすることができますし、見解の相違があった場合もすぐに気付けます。
会社によっては、毎回そういう書類をくれないところもあるかと思いますが、変更した点を反映した書類は、なるべく小まめに渡してもらうように頼みましょう。
変更点がちゃんと反映されているかは、量が膨大になってからチェックすると、見落としに繋がります。
もし記憶との相違があった場合、打ち合わせの議事録から探すのも大変になりますし、後になればなるほど両者の記憶もあいまいになり、「言った言わない」トラブルに発展しやすいのです。
打ち合わせの前に前回の復習することは、それにすごく時間を割いてしまうと思われがちですが、実は1回の打合せで決まることなんて、たいして量としてのボリュームはないんですよね。
「私が勘違いしているといけないので、前回の変更点などを一緒に確認させてほしいです」
私は、そういって一緒に確認させてもらっていました。
だいたい3回くらい続ければ、それが定番となり、なにも言わなくても、打ち合わせの最初に前回の打合せの復習をやっていただけるようになりました^^
実践したこと③電話でのやりとりは基本的にNGにしてどうしてもの場合後からメールを送る
注文住宅における「言った言わない」のトラブルのもとは、証拠がないことです。
したがって、「口頭のみ」というのは、一番危険です。
私は「電話での確認や変更、相談は基本的にはNGでお願いします」と最初に言ってありました。
ただ、長いマイホーム計画中において、至急で確認しなければならないこともありました。
その場合は、電話がかかってきて、「口頭」で答えたこともありました。
しかしその後、その電話の内容を、メールなりLINEで建築会社側に送付することを、必ず行っていました。
ちょっと細かい客だと思われるくらいがちょうどいい
打合せ議事録は、自分でつけないと気が済まない。
毎回、打ち合わせ後に、今日の確認。
打ち合わせの前に、前回の復習。
電話での確認はNG。
建築会社側にとっては、細かい客だな、と思われていたかもしれません。
もちろんプロですので、そんな態度は微塵も感じず、基本的に良い関係性のまま、終始マイホームづくりを終えることができました^^
ただ施主が、記録・確認をしっかりやるタイプだと、相手(建築会社)側も、良い意味で緊張感をもってくれますので、「細かい客だな」と思わせたら、勝ちだと個人的には思っています^^
まとめ
今回は、注文住宅の「言った言わない」トラブルはどういった時に起きやすいのか、またそのトラブルを避けるために、我が家がとった対策についてご紹介しました。
注文住宅の「言った・言わない」トラブルは「履歴を取ってない時」いわゆる「証拠がない時」、「見解の相違があったとき」に起きやすいです。
打ち合わせ中に決まったこと、変更したことなどを、必ずメモした「打ち合わせ議事録」などを自分で作成し、双方が確認して、見解の相違がないかをチェックしましょう。
また、「口頭」でのやり取りは、なるべく避け、至急の場合は、メールやLINEなど、必ずやり取りの証拠が残る方法を選択しましょう。
ちなみに、注文住宅の「言った言わない」トラブルを避けるために、「ICレコーダーで録音する」という方法もあるかと思いますが、私はやりませんでした。
最初に「録音してもいいですか?」なんて言うメンタルがなかったこと、無断で録音することは、私があまり気分のいいものではなかったからです。
ただ、相手方(建築会社)の対応に不安を感じた場合は、ICレコーダーで録音するという形をとるのも良いかと思います^^
注文住宅の「言った言わない」トラブルが一度起こると、建築会社側への不信感に繋がったり、解決が難しくなって、長期にわたってもめるということも、珍しいことではありません。
気持ちよく家づくりを進めるためにも、今回ご紹介した方法も視野に入れてみてくださいね^^
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